伝統野菜「田尻なんきん」を使った調理実習が行われました!

去る12月15日に高島小学校で,5年生が「田尻なんきん」を使った料理を地域の方から教わる授業を見学しました!
これまでも,田尻なんきん振興会の田中会長さんの支援で小学校でも「田尻なんきん」を育ててきましたが,調理して食べるのは今回が初めてだそうです。この授業では地域の伝統を受け継ぐことを目的に,5年生26人が“なんきん汁”と“いとこ煮”に挑戦しました。

材料の「田尻なんきん」は田尻町で昭和30年代ごろまで盛んに栽培されていた縮緬(ちりめん)かぼちゃで,後継者不足や西洋かぼちゃへ転換が進み栽培が途絶えていました。それを田尻なんきん振興会が2011年に復活させ,2017年現在まで毎年栽培し,翌年のための種を保存して伝統野菜をつないでこられているそうです(@_@)調理では皮の固い完熟したものではなく,皮が縮緬状になる前の切りやすいものが用意されていました!
 また,“いとこ煮”に使われる「ささげ」も昔から田尻町で作られてきた小豆に似た作物で,煮崩れがしにくいのが特徴です。
 調理は,地域の行事などでなんきん汁を作って振舞われている縄稚さんをはじめ,佐藤さん,桑田さん,そして田中会長さんに教わり,おいしく完成(*^_^*)
 地域の皆さんといっしょに,できたての“かぼちゃ汁”“いとこ煮”を食べつつ,田尻生まれ田尻育ち87年間田尻にお住まい(!!)の縄稚さんから子どもの頃の田尻のお話をお聞きしました!その中でも「おやつにかぼちゃを焼いて食べていた。」「小学校へ行く前に,かぼちゃを沢山乗せた大八車を水呑町境の坂の上まで押して行っていた。」という話が印象に残りました。子どもたちも興味深く耳を傾けていました。
 ちなみに“いとこ煮”の名前の由来は,「ささげ」を同じ畑でなんきんと一緒に栽培していたことから,「一緒に育つが,株が違うので兄弟ではない。では,いとこあたりだろう。」ということで,一緒に炊いたものを“いとこ煮”と呼ぶようになったとか(^。^)

最後に児童からお礼の感想の発表があり,「作ったことがなく不安だったけど,やりがいがあった。」「楽しくできた。」「おいしかった。やってよかった。」との言葉がありました。地域のことも授業でまとめ学習をしているようです。とても良い体験になったのではないでしょうか!?また,「坂ばかりで,畑を掘れば石ころが出てくる」田尻町は水はけが良く,かぼちゃの栽培に適しています。その地に適した野菜を作り,おいしく食べる工夫がされた郷土料理を受け継ぐ取り組みが,地域の力となると感じました!

 

◆この様子は2017年12月16日付けの中国新聞にも取り上げられました!!

 

Facebook「地産地消!ふくやま」へは写真を多数掲載しています。こちらもぜひご覧くださいヽ(^o^)丿